5・6月の練習はポップスが中心でしたが、
7月はシンフォニック系の曲目に練習がシフトしています。
基礎合奏もいつもより念入りに40分。
デリケートな音作りを心がけました。
今日は、決してお客さんの目に触れることのない裏側、「基礎合奏」の内容を紹介しましょう
まず、
①ロングトーン
・・・電子オルガンが先行して音程を示し、奏者がピッチ・音色・バランス・音価(長さ)等に気を配りながら音を伸ばします。
管楽器奏者にとって、もっとも重要で基本的な練習です。
スポーツ選手に置き換えると「柔軟体操」や「ランニング」に相当するのかな??
①スケール練習
・・・「ドレミファソラシドレドシラソファミレド」音階練習です。
吹奏楽で使用される楽器はほとんどが移調楽器で、B♭調のものが多く、
わたしたちはB♭メジャースケール(実音で「♭シドレ♭ミファソラ♭シド♭シラソファ♭ミレド♭シ」)を練習します。
③インターバル
3度音程(ド→ミ)・4度音程(ド→ファ)・5度音程(ド→ソ)。跳躍の練習です。
管楽器は息の圧力や速さ、アンブシュア(唇のフォーム)などでピッチや音色が変化しますので、正しい運指を覚えることはもちろん、頭の中に正しい音程のイメージを持っていないといけません。(←歌と同じですね!)
曲のなかでよく現れる跳躍、その正しい距離感を頭と身体に覚えさせます。
まず電子オルガンで音程を示し、声で歌ってから楽器でやっています。ソルフェージュが大事です!
④ハーモニーと旋法
ハーモニーは「和音」「コード」とも言います。ハーモニーは人間の「感情」に強く作用します。
わかりやすくCメジャースケールに現れる主要なコードを紹介します。
「ドミソ」は「お家」。・・・安心感があります。
「ファラド」は「恋愛」。・・・ドキドキして高揚感・開放感があります。
「ソシレ(ファ)」は「冒険」。・・・ハラハラして緊張感があります。不安な気持ちになるので、お家「ドミソ」に帰りたくなります。
旋法は・・・ん~っ。説明が難しい
イオニア旋法、ドリア旋法、フリギア旋法、リディア旋法、ミクソリディア旋法、エオリア旋法、ロクリア旋法。
スケールの中のどの音から開始するかによって、音程関係が変化して「味わい」が変わります。
⑤アルペジオ
日本語で「分散和音」です。ハーモニーは普通、同一の時間軸で鳴らしますが、「ド・ミ・ソ・ド」と時間差で一音ずつ鳴らしても「ハーモニー感」が得られます。ハープや鍵盤楽器の伴奏でよく見られる動きですね。
⑥半音階
1オクターブを均等に12等分した音階。西洋音楽では「半音」が最小の音程になります。
インド音楽ではさらに細かくなるらしい・・・。すごっ!
⑦リップスラー
すべての楽器は倍音というものを含んでいます。
例えば基準を100Hzとすると、その1オクターヴ上は200Hz。1オクターヴと5度上は300Hzです。・・・というようにキレイな整数比になっています。
管楽器は指を変えずに音を変えることができます。「ド」の1.5倍の振動数を楽器に与えると、なんと「ソ」が鳴ります。
科学的なんですねぇ
金管楽器(と木管楽器の高音域)は振動数を身体で覚えていないと、狙った音すらでません
⑧コラール
和音や跳躍の実践的な練習です。J.S.バッハの「マタイ受難曲」のコラールから4曲を教材として使って、「音楽の美しさ」を体験することによって楽器のコントロールも上手くなってしまおう!という練習。上達の一番の栄養は「感動」ですから
ドラマティックな展開なのに美しく調和がとれるのはバッハの「対位法」が素晴らしいからです!
クラシック音楽の作曲家はもちろん、現代のポピュラー音楽にもバッハのDNAは色濃く生きているんですよ
以上、8つのメニューをこなし、
曲の練習に入ります。
今日は分奏30分、合奏40分。「天空の城ラピュタ」など3曲でした。
合奏後は自由練習です。
うるさい指揮者に口出しされないし楽しいな~。わいわい(^^♪って雰囲気ですか。
んニャロメ。
各々自分のペースで練習します。ときどき隣近所でアンサンブルしたり、教え合ったり。
意外と真面目な楽団なんですよ。